サロニーと同じく「星の歴史」から突然現れた新世代キャラだ。おじさん揃いのム所仲間の顔触れに、めりはりをつけるために考案されたキャラクターで、星の歴史以後活躍することはまったく期待されていなかった。 
         ●性格 
          フリスは絵に書いたような牡羊座小僧だ。 
          過激で暴力的な性質により、カミソリのフリスとあだ名された元不良少年(とキャラクター・データにあった)の彼は、かっとしやすくて、アクシデンティックで、社会の規律規範にわけもなく反抗的だったりする反面、勇猛果敢で潔く、直感力豊かで義理人情に厚く、きっぷも面倒見もいい頼れるあんちゃんだ。 
          彼のさっぱりサバサバとした性格は、物事を深く追求する集団のレギュラーの中では一種の清涼剤。灼熱の太陽の下の、切れるような喉越しが売りなのだ。 
          本気か冗談か、たまにちょっとうぬぼれを言ってみたりするところがまた牡羊座? 
           
          ●言葉遣いチェック 
          <突っ込み名人> 
          フリスはフロイドと並ぶ、べらんめえ調キャラクターだ。キャラクター名の書いていないシナリオ・メモで、フロイドとフリスふたりに掛け合いされると、たまにどっちがどっちのセリフかわからなくなる。 
          (全然余談だが、実はこのべらんめえ調、作者のわたしが親しい人相手か、リラックスした状態で使う「素」の言葉遣い。わたしがべらんめえ調になったら、なれ合ってきたと思って下さい・・・) 
          人の掛け合いを意外とよく聞いている彼はまた、PALMきっての突っ込み上手。あのジェームスまでたびたび突っ込まれて、(心の中で)しどろもどろになっている。 
          ○フリスの突っ込み語録その1/ 
          「てめえ(グレッグ)がブスだから(ゲイの評判が)落ちるんだろ」 
          ○その2/ 
          (フリスがグレッグの容貌をけなしたのを、とがめるジェームスに)「何言ってんだよ、世界一の面食いが。」 
          ○その3/ 
          「あっちこっちで人の気狂わしてると、今に地獄に落ちるぜ。」 
          ○その4/ 
          「ジェームスお前、顔変じゃないか?」 
          ○その5/ 
          「(ジェームスをゲイと思い込んだとき、カーターのこともゲイと決めつけて)俺知ってるんだよな、こういうタイプ。『君、あとでわたしの寝室にきたまえ』とか言っちゃうんだよな!」 
          ・・・比較的顔面(頭部)ネタが多いのも牡羊のせい(牡羊座の部位は頭)?でも天秤座の人にまで「顔変」と突っ込むなんて、あな恐ろしや・・・ 
           
          ●感情 
          牡羊座小僧のフリスだが、フロイドみたいに年中かっかかっかしているわけではない。普段は比較的物静かでクールだ。でも怒ると一番派手に「てめえこのやろう!!!!」とかやるのは彼だ。しかも自分のことでなく、人のことで怒っていることが多い。結構偉い。 
           
          ●特技 
          <バイク&ナイフ> 
          小柄な感じなのに、ジェームスが乗るような重量級バイクを転がししていたりする彼だが、倒れたときはちゃんと起こせるのだろうか?結構力持ちかも知れない。ナイフは「使い手」と称されていたが、どういうふうに使っているのかは不明。 
           
          ●究極奥義 
          <心の実況中継> 
          フリスはカンがいい。ビアトリスが妊娠してることとか、ジェームスが照れると前髪引っ張ることとか、他の人が気づかないこともちゃんと気付いている。他人の心理にも敏感だ。特に身近にいるせいか、ジェームスの心理に関しては専門家で、あの鉄面皮からは誰にも読み取れない彼の心の内を、実況中継よろしく解説してくれる。 
           
          ●人相・身体チェック 
          肌・白、髪・金髪、目・水色。なぜか髪の毛の先が、ソフトクリームかキューピーちゃんのようにとんがっている。性格はオラオラ兄ちゃんなのに、PALMには希少な女の子のような美形。痩せ型。身長172センチのカーターと同じくらいの背丈だが、身長より小柄な印象。 
           
          ●服装チェック 
          革ジャンや黒っぽいTシャツなどのバイク小僧ルックが中心。変なサドのおじさんと付き合ってたころは、一時不思議な美少年ルックをお仕着せられてたこともある。ソアと付き合いだしてから、やや普通の男の子っぽい服装も混じってきている。 
           
          ●セクシャル・オリエンテーション 
          フリスはPALMに時々出てくる本物のゲイのひとり。ゲイにもいろいろあるようで、軟派なタイプのもうひとりのゲイ、グレッグなどとはいろいろ確執があるようだ。出所後一時、ジェームスとアンディの不思議な関係を勘違いしてジェームスをゲイだと思い込み、ちょっと甘い夢を見たことも。 
           
          ●お住いチェック 
          フリスは住所不定だ。でもって、時々猫のようにオーガス家にいついたりしている。アンディの家出に付き合ったときは、車で寝ることもある、なんて言っていた。オーガス家では、庭の木の上でも寝ていた。ほんとに半野生である。 
           
          ●ちょっと失言 
          フリスに失言はない。ただ性格がさっぱりしすぎてて、なんにも腹にためないタイプなので、思ったことはズバズバ言ってしまうだけだ。 
          言動があまりに直感・本能的なせいか、レギュラー他の失言やきつい一言に比べて険がない。 
          たとえば 
          ○「たまってくりゃクサクサして出すもん出しゃ頭が冷えるんだからよ!」とか 
          ○「だったらいいだろう、体のひとつやふたつ!年がら年中べたくたべたくたしてるくせにケツの穴ひとつでケチケチするんじゃねえ!」 
          なんていうのも、言う人が言えば失言なのでしょうが、フリスがいうと「当たり前のこと」なのです・・・ 
           
          ●お歳はいくつ? 
          某ファンサイトの管理者さんに教えていただいたところによると、フリスはビアトリスと同い年だそうです。ジェームスより3つ上なのはもうおなじみ。 
           
          ●仲良しは誰? 
          フリスには一度も画面に登場したことのないフェリックスという恋人がいた。彼とはうまく行っておらず、関係がこじれて変なおじさんに走ったりしたのち、ジェームスに猛烈に怒られ、そのあと盲目の環境運動家でゲイのソア・レインに落ち着く。 
          ところで問題のフェリックスという名前のゲイ、PALMではない中編の「青また青」にも主人公ビダーの男友達として出てきている。彼らもまた、(恋人同士ではなかったが)うまく行っていなかった。もしかして同一人物??? 
           
          ●占いデータ 
          ライフナンバー7、太陽宮牡羊座、月の位置蟹座、酉年生まれ。 
          牡羊座は「最もゲイが出にくい星座」、ライフナンバー7も倒錯愛の出にくい数なので突然変異かと思ったら、月が「蟹カマ」といわれるくらい同性愛者他出の蟹座でした。 
          果てしなく女性的で霊的、秘密主義的な蟹の月と、男性的で公明正大、ストレートな牡羊の太陽のコンビネーションで、二面性や自己葛藤も。結構興味深い配置です。 
           
          
          2000年3月3日 
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