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【キースの鉢巻きはやっぱり逆さまだった /Love FM・元永 直人編】

ローリング・ストーンズの日本公演は、初来日の1990年から見ていますが、全公演見て廻る程のお金と時間的余裕はないので、今回の大阪2回を入れると全部で6回ストーンズのライブを見た事になります。

初来日の時は(キースが5弦ギターで“あのリフ”を弾いてる!)というだけで感動しました。しかも後から分かった事ですが、僕が見た日は、日本で唯一、"Little Red Rooster"をやっており、違う日に行った友達に結構自慢したものでした。ただ、TV放映されたやつや、アルバム"Flash Point"なんかを聴くと、あの分厚いシンセ中心のアレンジときっちりしすぎた演奏とミックのボーカルは今一つ、なじめませんでした。

ベロ僕にとってのあのストーンズ初体験ライブで一番感動したのは、アンコールの"Jumpin' Jack Flash"のエンディング近くで、弾きまくるキースに向かってミックが(そろそろ終わろうよ)と合図を送ったのに対して、キースがさっと背を向け構わず弾き続けた事です。あれは実に格好良かった。あのライブ感が好きなんですよね。ベロ2回目に来た時、福岡ドームでは今度はミックが"Brown Sugar"でノリすぎちゃって、キースがミックの尻を叩いて無理矢理終わるという凄まじいエンデ ィングを見せてくれました。

最近のライブは、コンピューター使ってるとか、テーマ・パーク化してるとか、色々言われてますが、なんだかんだいってもこういうはめはずしちゃう所が好きだったりするんですよねえ。

ベロ 今回の"Bridges To Babylon Tour"は、そういう自分達のライブ・バンドとしての魅力を再確認したのか、あのラフさ加減が演奏に戻ってて、ピュアなロックン・ロールとブルース・フィーリグに溢れていたと思います。音もシンプルでクリアだったし。また、“ワン・マイクでツー・ショットするミックとキース”を2回もセカンド・ステージで見る事が出来ました。

初日のweb choice、"Time Is On My Side"は今のところこの日だけだし(この曲は異様に盛り上がってました)。間奏でのミックのトーキング・ボーカルとキースのギター・ソロには超感動しました。

最高におかしかったのは、"Honky Tonk Women"のイントロでミックがTシャツを脱ぎだしたのですが、脱ぎ終わらない内にキースがボーカルに入るリフを弾いてしまったのです。シャツが頭に引っかかったままのミックはそのまま1番を歌いました。スクリーンはそのほっかむり状態のミックを大写しにしており、場内大受け!次の日もミックはイントロでおもむろに脱ぎだし、場内大歓声(2日とも来ている奴が多かった)。ただ素早く脱いで余裕で歌いましたけどね、さすがに。

やはり、ミックとキースのコンビネーションは色んな意味で抜群ですね。ミックの声の調子が今一つだったりすると、すぐキースが前に出てきて得意のポーズをガンガン決めながら弾いたりするし。すると、回りのメンバーも乗ってきて、テンションが上がっていくんですよね。あのフロント・マンの2人からは、“俺達が引っ張って行くんだ”という意志というか情熱がひしひしと伝わって来ますよね(クールなチャーリーも好きですが)。

彼等は(よし、明日からまたがんばろう!)という気にさせる、数少ないアーティストの一つです。元気になれる、エネルギーをもらった気になれるライブって最高だなと思いますね。

Love FM・元永 直人




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