●ジェームスの出生の謎とネガット崩壊のエピソード、カーターの妹ジョイの登場を描いたPALM探偵編最後のエピソード。
このあとPALMは、「ナッシング・ハート」や「胸の太鼓」と同じ系列に属する過去編で、カーターの出生から、ジェームスとの出会いまでを描く「蜘蛛の紋様」と、最終話「TASK」の2話を残すのみとなる。
本編はPALM初のCG作品でもある。
/★★★★
制作エピソード/
「午前の光」は、第7話の「愛でなく」のあと、約4年を隔てて執筆された作品で、その間にはもうひとつのシリーズ、「THE WORLD」の1話から6話までが執筆・発表され、PALMは休載となっていた。
これにはいくつかの理由があったが、最大の理由は、「愛でなく」がコミックス12巻、製作期間約10年の規格外大作となってしまったため、なんとか作品を短くまとめるカンを取り戻すのに、読み切り作品がベースの「THE WORLD」で練習を重ねる必要があった、というものだ。
そのかいあって、「午前の光」はコミックス3巻分、ちょうど「あるはずのない海」や「星の歴史」と同じくらいの長さにまでコンパクトになった。
またこの「午前の光」というタイトルは、「あるはずのない海」と並んでPALM最古のものだ。
作者がまだ小学生だったころ、漫画のタイトルだけを考えてリストに書き付けるという趣味(?)があり、「午前の光」はそのリストのタイトルから保存しておいたものを使っている。
(ちなみに「あるはずのない海」は作者が12歳頃、生涯最後に作った曲のタイトルで、数年後にPALM習作のタイトルとして転用されたものだが、「あるはずのない海」も問題のタイトルリストに載っていた可能性が高い)
Oct.2006
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