2821コカコーラ
2821 Coca Cola

オリジナル中編/
作品番号12
1986年作品

ジャンル/SF
反戦・ブラックユーモア
ページ数/約200

掲載誌/新書館ウイングス
収録コミックス
●2821コカコーラ
(WINGSコミックス版)
●青また青
獸木野生短編集2
(WINGS文庫版)

シナリオ着手/Dec.6.85
シナリオ完成/Jan.7.86
全編完成/June.8.86


●プロになって初めてのオールスター作品。アマチュアの時はたびたびこの手の企画をやっており、PALMなども、もともとそういうお遊びから生まれたシリーズ。この「2821」は1978年、作者18歳当時完成の、PALMキャラを使ったオールスター作品で企業物の「ソシアル・ラダー」の配役を、そのまま別のストーリーに置き換えたもの。

この作品は、アマチュア時代から数えて、作者第2作目の反戦物(81年、長男出産後第一作の投稿作品に「架空の線」という反戦物を書いている)でもある。
作者の政治的ポリシーを作品に盛り込むことは、商業レベルでは嫌われがちだが、芸術面からは、アイデンティティーで作品というものが大方構成されていることからも、当然盛り込まれるべきものだ。
ただその表現方法はかなり高等技術の領域に属し、失敗作に終わる可能性が始めからかなり高い。残念ながら、この作品、「架空の線」ともご多分に漏れず成功とは言えない出来。
この作品のもうひとつのジャンルであるブラックユーモアも、わたしは大好きでよく取り入れる手法なのだが(PALMにもよく使う)、日本人の方はあまりこの手のギャグで笑わない、あるいは反応しない、とういうことも作品への感想や実生活(でもよくブラックユーモアを飛ばします)(というかわたしの人生がブラックユーモア)でわかってきている。

また「あるはずのない海」連載の直後に描かれたこの作品執筆時は、「PALMシリーズ」の作品紹介でも書いた通りスランプ時期にも当たり、この作品は「頭で考えて書いた(つまりインスピレーションなし)」作品としても記憶に残っている。
そんなわけで、ジェームスの冷酷なファシスト役、カーターやジャネットの変身ぶりなどが話題の華やかなオールスター・キャストであったにもかかわらず、この話は★ふたつ。
しかしこの作品で行った、作品と政治的ポリシーに関する挑戦は、後のPALMシリーズ「愛でなく」に受け継がれた。
★★
Feb.1998

キャラクター

ロディ・シモンズ・・・・・・・・・・・カーター・オーガス
コカコーラ・ジンジャン・・・・・・・・アンドルー・グラスゴー
ミハエル・アルフレッド
ジェフ・ウイング・ビダー(二役)...ジェームス・ブライアン
パーピリア・ピピティーパ・・・・・・・ジャネット・カーマイケル
バンビ・ジャコビ・・・・・・・・・・・オクヨルン
バート・オリアリー・・・・・・・・・・ケリー・ロジャース
キャル・デクスター・・・・・・・・・・フロイド・アダムス
ドモン将軍..............ガーフィールド・タルボット 他


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