●遭難し、宇宙の果てで死んだ宇宙飛行士のメッセージを、何千年の後に受信した、色のない惑星「ホワイト・ガーデン」に住む少女の話。
妖精や、空にある海などのモチーフ、極力トーン使用を避け、ベタと点描で仕上げた画面など、あくまでもファンタジックな作品。
作品のテーマや内容から、作者晩年の発表が望ましいと思っていたものだが、PALM中盤「愛でなく」執筆中の発表となった。
このあたりからワープロなどの導入もあって、短編を描くときに、シナリオメモ(シナリオの、ト書きや誰がしゃべっているかわかるようにする役名を抜いたもの)を使うようになった(この方法だと思い付いた時に素早く記録でき、あとで編集が可能)。
この作品のジュマイユ役は、PALMのコンピュータ立体映像のアリス。半分妖精のような女の子の役で、適役だった。またPALMで盲目の環境運動家だったソア・レインは、この話でも難儀な役をやっている。
/★★★★★
Feb.1998
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