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【STONES宿泊ホテルのロビーは…】
STONESが来日しているときは、私もSTONESの宿泊するホテルに泊まるか、行くかして『近くの空気を吸う』のが日課だったのだが、今回はまだホテルには行っていなかった。
初日は公演ギリギリに東京に着いたし、座席間違いのショック(まだ言ってる!!)もあり、なんだかホテルに行く気分になれない。
それにINTERNET上のどこかの掲示板で、ホテル側のファンに対する対応が大変厳しく、ロビーでは蹴散らされている(??)という書き込みを目にしていたので「恐い」というのもあった。
でも、3日目ともなると、禁断症状!! 今日は決心してホテルに行ってみることにした。
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STONESが初めて利用するホテルだったので、ホテルに到着してもどこに行けばいいのか検討がつかなかった。
感を頼りながら長い通路を歩いていくと、アンティーク風なロビー。
日曜日ということもあり、人の流れが非常に多く、しかも暑い。この中にファンは潜んでいるのだろうか? それとも外に追い出されているのだろうか?
奥のソファーに腰掛け、周囲を観察する。…すると、結婚式出席の集団組の間にポチポチそれらしき人がいるではないか。みんなSTONESファンという雰囲気を隠そうと工夫しているようだが、同じSTONESファン。わかるもんです。少なくとも3組と3人はいる。それにしても近くの柱にいるSTONESファンらしき1組の女性カップルが、さっきから私をジッと見ている。
よく見ると、どこかで見たような…。暫くすると傍に寄ってきて「前回、ホテルで会いました」と話しかけてきた。サングラスの女性は福岡(私と同じぃ)、黒髪の人は熊本から来ているという。彼女達はINTERNETをやっていないので入手している情報も少なく、ホテルがいつもと違っていたことも知らなかったそうだ。なんでも12日・13日は「おかしい、おかしい」と言いながら、前回までのホテルのロビーのソファにズーっと座っていたらしい。で、東京の知り合いに電話して今回のホテルを聞きつけたというわけだ。
サングラスの彼女はキースの大ファンらしい。「とにかくキースに会いたいねん。」(博多の人なのに、なぜか大阪弁?)が口癖。
(※ここに出てくる大阪弁は、私の記憶が定かでないため、印象で書いています。ヘンな大阪弁をお許しください)
その彼女がロビーに潜むSTONESファンを説明してくれた。
- 真ん中のソファに座ってるカーリーヘヤーでワイルドな服装がおるやろ、パンタ言うとるねん。
- 体格のいいカップルおるやろ。ビデオ持って、あーっち行ったり、こーっち行ったり、何でも撮るねん。ブーチャンズでわかるやろ。
- 全身黒い皮のスーツ着た子連れ。あの人達はロケンロール夫婦。子供連れとったら、袖にビラビラが付いとっても追い出されんちゅーねん。
- 他にもおるけど、こんな感じかなぁ。
雑誌[流行通信]にでも登場しそうな雰囲気の彼女の口から出てきたユーモアたっぷりの解説。大笑い。しかし、彼女たちは朝11時からここにいるらしいが、ファンと思われる人は次々にホテルの人から声をかけられ外に出るように(?)言われているのを何回も見たという。
「同じ場所に長時間いたら、『どなたかとお待ち合わせですか』…とか、『用事がないなら出てください』…みたいなこと言われとったでぇ。」
…と話しながら彼女の目がエレベータ・ロビーのほうにいったと思うと、そっちから5人くらいの女性がゾロゾロとこちらへやってきた。サングラスの彼女は「友達やねん。ここに泊まっとるんやて」と言ったのに、お互い話しをしないまま、女性たちは外に出て行った。サングラスの彼女は「ちょっと行ってくる。」と言って、後から追いかける形で出て行った。黒髪の彼女いわく「彼女達からホテルのこと聞いたんです。ここに泊まっているらしいんですが、最初の日にホテルの人から目をつけられ、ロビーに溜まらないように注意を受けてるらしいですよ。だから、話しているとこ見られたらマズイんですよ」と説明してくれた。噂には聞いていたけど、これは厳しそうだな…と、なぜか緊張。
サングラスの彼女は5分ほどで戻ってきた。「3時過ぎくらいからみんな出発するらしいで。エアロスミスもここに泊まってるんやけど、彼等はこのロビーから出とるんやて。」と収集してきた情報を教えてくれた。そのとき、パンタがホテルの人から話しかけられていた。(これかぁ)とビビっていると、サングラスの彼女が「こっちの輪に入って」と言いながら私を半回転させた。クルリと回った私の前に、白髪頭の着物きた上品な婦人が5人くらい立ち話しをしていた。「仲間! ちゅう顔して(笑)。」あっけにとられながらも、私たちは会話しているフリをした。(^ ^;; きっと他の人が見たら同じ集団に見えていたでしょう (^ ^;
なにげなくブーチャンズやロケンロール夫婦を探すと、いつの間にかいなくなっていた。
危険を察してどこかへいっちゃったみたいです。でも15分くらいすると、みんな戻ってきました。
私たち3人はソファーに腰掛けSTONESの話しをしていると、突然ブーチャンズが走りだした。その先を見るとダリル・ジョーンズがいた。
しばらくして、またブーチャンズが走り出した。その先を見ると、ブロンディ・チャップリンが。そうか、ブーチャンズをチェックしておけば、誰かが来たことがわかるわけだ。
私たちはSTONESのメンバーだったら一目散にダッシュするだろうが、落ち着き払ってブーチャンズを眺めていた。「ブーチャンズは誰でもいいねん。私はキースだけ。キースに会いたいねん!!」サングラスの彼女はため息まじりにつぶやいた。
3時過ぎ、バックに赤いスタッフ・タッグを着けたツアー・スタッフがゾロゾロとロビーに集まりだした。そろそろ出発の時間らしい。
結婚式の人達やSTONES関係者でロビーはゴッタがえしている。(こんなとこにメンバーが出て来ないよね)と思い、私は別棟のロビーの方をチェックに行くことにした。
長い通路を歩いてもうひとつのロビーに着いたが、こっちも人でゴッタがえしている。(やっぱり違うかなぁ)と思いなおしサングラスの彼女のいるところに戻ることにした。元に戻ると「今、エアロスミスが出ていったで。」と聞かされた。うぁー。そんなぁ。私、STONESの大ファンだが、エアロのファンでもある。おしかった。悔しがる私を「ええねん。エアロで運使わんほうがいいし。」と慰めてくれた。(でも、ちょっと、オシカッタ)
そうこうしてるうちにチャック・リーヴェルやリサ達も出発した。次はメンバーか??
私たち3人は、ブーチャンズを見逃さないように見続けていた。
続く……
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