The author and works
01/Q獸木野生さんは男性ですか?女性ですか?<かなりよく聞かれる質問>
A
女です。たぶん名前と作風が紛らわしいのでよく男性作家とまちがわれるのかなと思っていたのですが、作風で女性と思っていたのに写真を見てやっぱり男性だったのか!と思い直した人も多いというので、最近ははっきり女とわかる写真を選んで掲載するようになってきました〜。
この時期の写真が誤解を生んでいたと思われる/1988年撮影
02/QBIGCAT Studioについて詳しく知りたいです。<よく聞かれる質問>
A
BIGCAT StudioはBこのホームページの名称であるとともに、2009年にスケッチ集の「PALM the Movie」を獸木野生が自費出版した時登録されて、現在は個人事業の屋号となっています。
03/Qキャラクターの誕生日はどうやって決めるのですか?●獸木先生こんにちわ。そしてはじめまして。 私は PALMに登場する人物は 嫌いな人物を挙げることのほうが難しいくらい皆さん好きなのですが ある事実を知ってから 特に注目せざるをえなかった方がいらっしゃいます。それは私と同じ10月27日生まれのカーターさんです。(私は1972年生れA型) それまで「うんうん気持ちはわかるよ カーターさん」なんて かなり感情移入して読んでいたので 、同じ誕生日と知ったときには 説明のしようのない気恥ずかしさにみまわれ 独り赤面してしまいました。このホームページでもカーターさんの人物紹介を拝見して ときどき自分のことを言われてるような気分になり背中がぞわぞわしてしまいました。 そして 頭に浮んだのは「どうして? どうしてカーターは10月27日生れなの?」という答えの無い疑問でした。占星術に詳しい獸木先生のことだからきっと理由があるのかなと思いますが もし差し障りががなかったらキャラクターの皆さんのお誕生日がどうやって決まったのか教えてください。 こんなメールが初めてのメールかと思うと恥ずかしいですが よかったらまたメール送らせてくださいそれではお体に気をつけてお仕事頑張ってください。 < ビジター投稿>
A
恥ずかしがることはありませんよ。これは聞かれそうであまり聞かれたことのない非常によい質問ですね。
たとえばPALMの主要キャラ、アンディの誕生日8月1日は作者本人から取ったもの、ジェームスのは作者誕生日の数字をひっくり返したものです(このとき、ストレートにひっくり返すと1月8日になったのですが、ジェームスが山羊座っていうこたないだろう、ということで、天秤座範囲内の10月8日に持っていきました)。
さて、そして問題のカーターさんなのですが、彼だけは例外的に、「この人は10月27日っていう感じ!」と何の根拠もなく直感で選びました。するとあとでたまたま、この生年月日が、子供時代の親友のマリのお父さんのものであり、さらにお父さんの身長がカーターの設定と同じ、きっかり172センチとわかり、以来わたしはマリのお父さんのファンです。カーターやジェームスの誕生日を設定した14歳当時、わたしはまだホロスコープのことはよく知らず、さそり座や天秤座の友達がいたわけでもないので、のちのちカーターがいかにも「さそり」なお方であることを知って、ちょっとホロスコープというものを見直しました。さらにホロスコープを研究して、キャラクターの出生図を作ってみると、これがまた、常人にはありえないような極端な星の偏りがあって、またまた関心。任意に選んだ生年月日なのに、何かと不思議なことです。
04/Q作品のデジタル化ってなんでしょうか?<ビジター投稿>
A
これはね、作品の仕上げをコンピュータでやるということですね。仕上がった作品も、紙の原稿でなく、コンピュータの書類になってMOとかCDに入ることになります。いわゆるコンピュータ・グラフィックというやつですね。
試作を兼ねたデジタル化作品第一号「THE WORLD/ルビー・ブラック」は、この12月に徳間書店の「CHARA」に掲載されますが、カラー表紙などにデジタル原稿を使う漫画家さんはぼちぼちいるものの、白黒全ページをデジタルで仕上げている人は一部の男性作家のみとかで、原稿の加工そのものが一種未開の領域であることはもちろん、印刷技術を確立している出版社も少なく、徳間書店の石村編集者をはじめとしたみなさんや、印刷屋さんの多大な努力と、BIGCAT Studioの猿渡さんと中島さんのアドバイスや心強い協力体制を得て、ようやく実現したものです。
作品は、今までの画面との違和感を考慮して(特殊な効果が使われていない場合は)ちょっと見は「どこがデジタルで処理したかわからない」という仕上がりになっていますが、ベタとかトーンとか、アシスタントさんにやってもらっていた部分がコンピュータで加工される他、場面によって特殊な効果や、明度調節やライティングなどを使って仕上げられています。
ただ実は、デジタル化の最初の目的は、時間の短縮・・・つまり、移住後アシスタントさんなしでやっている作業の軽減だったのですが、この点では、プロジェクトはみごと大失敗でした。
05/Qキャラクターの血液型って決まっていますか?<たまに聞かれる質問>
A
PALMはアメリカが主な舞台で、輸血シーンで血液型を医者が叫びでもしない限りは血液型が取りざたされることもないので、設定時にはこれは決めていません。
あとの人はまだちょっと確信が持てないか、どーでもいいかです(スマン)・・・上の人たちは、性格に自分(A型)のパーツを使って書いているか、似たような人を知っているか、モデルがいるかで、その血液型をそれぞれあてはめています。
06/QPALMアニメ化の話があったそうですが、それはどうなったのですか?●ホームページを見ていて気が付いたのですが、PALMはアニメになった事があるんですか?しばらく連載を見てなかった頃があるのですが、その頃製作されてたんでしょうか?ビデオがあるなら是非欲しいのですが。真実はいかに。 <WHさん/よく聞かれる質問>
A
1980年代後半頃、PALMは一度アニメ化が手掛けられ、3回の企画変更ののち、制作が中止されています。迷惑がかかる人(というか企業?)もいるかと思うのでこの問題について、詳しいことを回答することはできませんが、アニメ化がお蔵入りになった根本的原因はベーシックな契約トラブルです。
しかし、この失敗したアニメ化作業中に、連載をお休みして、アニメ版「あるはずのない海」の全シナリオ、全シーンの詳しいスケッチ(キャラクターの動きの詳細までがメモされたもの)、全シーンの詳細な演出のメモがすでに完成しています。
07/Q絵に自分のパーツが投影されるということはありますか?●私の知り合いの絵描きが描く絵は,どの人物の鼻も絵描き本人の鼻と全く同じ鼻をしております。本人は意識してないようですが,獸木さんにもこのように,絵に自分のパーツが投影されるということはありますか? 私個人としては,獸木さんの写真を拝見して,ルージュメイアンに非常によく似ていらっしゃると感じたのですが,どうでしょう。どうでしょうって云われても困るかもしれませんが…。蛇足で,猫科の方だとも感じました。不快にお感じになったら,申し訳ないです。 <ビジター投稿>
A
ルージュメイアンは実は、わざと自分の容貌に似せて描いています。もっと厳密に言うと、読んでいる人に「このキャラクターが作者を体現している」と感じさせるような描き方をされていて、これは将来PALMに、「PALMの作者」というキャラクターが登場することに備えて、作者(というイメージ)の所在を分散するためです。
08/Q花や動物の名前のキャラクターが多いですね●野生さんは、園芸にはまってらっしゃるようですね。お花に水をやるシドや庭の世話をするジェームスやルージュメイアンの姿など、野生さんの姿とも重なってほほえましく見てます。アンジェラ、ルージュメイアン、アリンカと、みーんなバラの名前ですね。お好きなんですか?ハイドランジアなんていってアジサイのことだと皆わかってくれるかなー?うどんこ病とか。 私もやっと自力でマイホームを手に入れ(マンションですが)狭いながらベランダでバラや植物を育ててます。シドみたいにね。ライフステージもPALMとともにあるようで・・・と、書こうとしましたが、ジェームスみたいな恋人はまだ現れないぞっ! <匿名希望さん・他数名>
A
アンジェラだけは、キャラクターのネーミングが園芸を始めるよりはるか前ですが、ルージュメイアン、アリンカは「薔薇の名前」で決めてみました。ローズはもちろん、フロイドが株主をやっている飛行機会社「プリスタイン」も薔薇の名前ですし、マヌウ・シャカ王の「マヌウ」はルージュメイアンなどと同じ系列のバラ、「マヌウメイアン」から取っております。
09/Qマイケル・ネガットの名は作家のカート・ヴォネガットから?●ネガットという名前は、作家のカート・ヴォネガットから取ったんですか?以前どこかでヴォネガットとは偶然の縁が強い、とおっしゃってたので、偶然の一致なのかなあとも思ってるのですが。 <ビジター投稿>
A
マイケル・V・ネガットの名は、作家のカート・ヴォネガット先生にあやかって付けたものです(ミドルネームのVは、おそらく始めから「ヴォイド」で、ヴォネガット先生のイニシャルとは関係ないと思います)。 スラップスティックの中に出てくるカーター(ファーストネームではかなり珍しいと思います)、前記のイライザ、その他PALMと一致しているネーミングは、特に主役クラスに行くほど(まあとにかく名前がダブっていることが多いです・・・)大方偶然の一致です。 まあ、平凡な名前ではありますが、最近10年ぶりくらいにヴォネガット作品を読み出して、未読だった「ガラパゴスの箱船」や「青ひげ」でも、いきなりアンドルーとジェイムズ(ジェイムズやジェームズやジェームスという日本語での言い方がありますが、結局同じ名前です)(ちなみにPALMのあの人は、日本語ではジェームスです)や、片目(左だったけど)の主人公にお目にかかりました。
ヴォネガットはわたしがファンレターを出すことを何度か真剣に考えた唯一の作家でもありますが、ファンレターの難しさを思い知らされて、構想のみで挫折しております(難しいね〜)。
10/Qどんな映画をご覧になりますか? ●このページに辿り着いてから、作者の獸木野生さんが自ら語るプロフィールとかとても興味深く、つい夢中で読んで、夜があけてしまいました。獸木野生さんの独特の表現、雨のふる夜のシーンとか、とても印象的だなと思っていたところ、映画や写真とかが好きだと書かれていたので、どういった映画とかを観ていらっしゃるのか、映画好きな私としては、ぜひお聞きしたいと思いメールしました。<匿名希望さん>
A
映画はよほど退屈なものでない限り、かなり何でも観ます。みなさんと同じく、本数の多いアメリカ映画中心ですが、名作も娯楽映画も話題になっていればカルト作品やその他外国映画、日本映画なども観ます(日本映画では、わたしは伊丹十三映画と宮崎駿映画のファンです)。映画に関する質問は結構いただくので、このホームページの「BIGCAT NEWS」のコーナーでも、映画のエッセイを扱ってみました。
11/Q小説版PALM「あるはずのない海」の続きは?●先日やっと「PALM BOOK」を購入しました。そこで小説を初めて読ませていただいたのですが、とっても面白いじゃありませんか!マンガではわからなかった心の動きなど、新鮮な発見がたくさんありました。 でもこれって出版されてないんでよね?あああ全部読みたい・・・是非、ぜひ!発売をして下さい!! <りこさん他>
A
小説版「あるはずのない海」は最初の数シーンのみで終わってますが(未出版どころか未完です)、あのあと、「小説版だとあるはずのない海一冊でPALMの全内容が書けてしまう」というすごいことに気付き、漫画完結前に作者が死んだ場合の保険代わりにも、続きを書こうかと思い始めて、ぼちぼち手をつけています。
12/Q頭のよさ、悪さについての考えを教えてください●先生のホームページを拝見し、先生のプロフィールにびっくり。作品を読んで、頭いいな、何でこんなこと考えられるんだろ、とあこがれて、勝手にどっかのいい大学を出るんだろうなと思ってました。 で、先生は環境問題とか、いろんな知識を中学を出てからどのように吸収したんですか?また学校に行かずに学ぶことに苦痛や不安はなかったですか?人の頭のよさ、悪さってなんだと思いますか?ぜひ教えてください。 <よくある質問>
A
人間の頭脳は無限と言われていますが、その可能性を制限してしまうことはとても簡単です。
ご存知のようにわたしはたまたま15歳で教育を終えたために、賢く振る舞う必要を全く感じずに生きてきました。学ぶことへの姿勢の面でいつまでも15の子供でいられること、それを自分自身に許せることは、驚くべき特権です。
ご質問の中にもあった「知識」という言葉は、なかなか曲者です。
そんなわけで実のところ、わたしは一部の例外を除いて、意識的に知識を身に付けようとしたことはほとんどありません。
例えば「愛でなく」に出てきた環境問題に関する知識のほとんどは、いくつかの環境団体のニュースレターを購読すれば誰にでも簡単に手に入れられるものですが、興味はあっても、こういった知識に積極的にアプローチしようとする人はわずかです。
何かを知りたい思うなら、人から馬鹿にされること、自分が愚かしく見えること、はたまた自分や現実に対して失望するリスクを恐れるべきではありませんが、ひとたび賢いふりをはじめると、人間は知識欲どころか、かえって、いろいろなことを知りたくない、とさえ願うようにさえなってしまいます。
わたしの人間の頭脳と知識に対する考え方はこんなところですが、答になりましたでしょうか?
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