●デビュー作「お豆の半分」の後日談。カーターを中心としたホームコメディ。
単行本収録されてないことからもわかるように、本当に「読まなくていい」内容のエピソードだ。PALM最大の粗悪品と言える。
幸運(不運?)にも当時の雑誌を持っている人なら、「お豆の半分」のあとに「星の歴史」のストーリーを無理やり当てはめた証拠となる、いろいろな矛盾を見つけるのは難しくないだろう。
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制作エピソード/
このころ、PALMはまだパイロット版の段階だったわけだが、実はウイングス編集部もまだ出来立て。わたしの最初の担当者で新書館の名物男だった関口紘一氏のキャラクターもあって、かなりアバウトな体制だった。この「お豆の半分」の続編も、デビュー作の読者反応をみて急遽続きをということになったらしく、締め切りまで半月あまりというときにいきなり依頼が来て、結局15日間でシナリオからペン入れまでを終えることになった作品だ。
しかも記録によると、依頼が来てからこの話を決定するまでに、「犬の幸福」というタイトルの別のエピソードが没になっている。おそらくその「犬の幸福」は、今まで編集側で没になった唯一のPALM作品と思われる。
Feb.1998
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