意外に思うかもしれないが、デビュー前のMODS(モッズ)は、今よりもPUNKっぽく危険な香りが漂っていた。
何の演出もあるわけではないのに、その雰囲気は周囲を圧倒していた。
そのPUNKな雰囲気は、英国のSex Pistolsと同時進行。
博多の街ではPistolsを知る前に、MODSや山善からPUNKカルチャーを空気で感じ取ることができた。
すれ違い様に唾でも吐かれそうな危ない雰囲気は、MODSのメンバーが集まったとき最高潮に達していた。
MODSを初めて見た後、偶然、昭和の喫茶店でメンバーと出くわした。ステージの印象から、MODSに近づくことを躊躇した私達は、動物園のライオンを眺めるかのように目を合わせないように注意しながら遠くの席に陣取り彼らを観察した事があった。
私達はMODSが見やすい角度の椅子に2人しか座れないにもかかわらず4人座って、お店の人を困惑させたものだ。(^^)
そして、私達は声も出すことができず、何をオーダーしたかも忘れて、ただ観察を続けた。
彼らは期待通り、危ない空気を漂わせていた。
彼らのテーブルの周辺は埋まることがなく、遠巻きにする形で皆好奇心を働かせているようだった。
メンバーは、ただ椅子に腰掛けタバコを吸い続け、語り合うこともなく、時折、ボソッと誰かが何かを喋るだけ。ピンと張り詰めたような空気。
でも、時折見せる森山の笑顔が店内の空気を和らげてくれた。
そして、
MODSのメンバーが店から出て行った後、緊張から開放された私達は、
ホッとため息をついたのも束の間、テーブルの上の溶けたパフェに驚いた。(^o^)